六国史とは奈良期~平安期に律令国家によって編纂された歴史書の総称で、『日本書紀』『続日本紀』『日本後紀』『続日本後紀』『文徳天皇実録』『三代実録』の 6つを指す。どれも漢文・編年体で記述されている。
養老4年(720) の成立、神代から持統天皇11年(697)までを記録している。全30巻。

上は慶長年間(1596~1615) の写本 (国立公文書館所蔵) 第29巻 (#3967283) で、天武天皇10年(681) 8月20日に多祢 (禰) 国から国絵図が献上されたこと、天武天皇12年(683) 12月23日に「諸国之境堺 (諸國之境堺)」を明確化しようとしたこと、天武天皇13年(684) 4月12日に信濃国から国絵図が献上されたことが記されている。
断簡ではあるものの、平安・鎌倉期の古写本が現存し、奈良国立博物館所蔵で平安初期の写本と推定されている『田中本』が『日本書紀巻第十』として、京都国立博物館所蔵で 10~11世紀の写本と推定されている『岩崎本』が『日本書紀 巻第二十二 巻第二十四』として、京都国立博物館所蔵で弘安9年(1286) の日付のある『吉田本』が『日本書紀神代巻上下』として、それぞれ『e国宝』で公開されている。いずれも国宝に指定されている。
延暦16年(797) の成立、文武天皇元年(697) ~延暦10年(791) の95年間を記録している。全40巻。

上は慶長19年(1614) の写本 (国立公文書館所蔵) 第8巻 (#3988572)で、養老2年(718) 5月2日に能登・安房・石城・石背の 4国、養老5年(721) 6月26日に諏方 (諏訪) 国がそれぞれ分置されたことが記されている (『3. 前史』も参照)。
承和7年(840) の成立、延暦11年(792) ~天長10年(833) の42年間を記録している。全40巻だが、現存するのは第5巻から第24巻までの一部、10巻分。

上は寛政11年(1799) の刊本 (国立公文書館所蔵) 第13巻 (#4317578)で、延暦24年(805) 10月25日に下総国 印旛郡の鳥取駅、埴生郡の山方駅、および香取郡の真敷・荒海等の駅が廃止されたことが記されている。
貞観11年(869) の成立、天長10年(833) ~嘉祥3年(850年) の18年間を記録している。全20巻。

上は慶長19年(1614) の写本 (国立公文書館所蔵) 第5巻 (#3984470)で、承和3年(836) 5月9日に下総国 香取神宮と日立国 鹿島神宮の祭神に官位が与えられたことが記されている。
元慶3年(879) の成立、嘉祥3年(850) ~天安2年(858) の8年間を記録している。全10巻

上は慶長19年(1614) の写本 (国立公文書館所蔵) 第10巻 (#3966373)で、天安2年(858) 5月2日に常陸国 筑波山の神 2柱 (筑波神社の筑波女大神・筑波男大神) に官位が与えられたことが記されている。
延喜元年(901) の成立、天安2年(858)~仁和3年(887) 年の 30年間を記録している。全50巻。

上は慶長19年(1614) の写本 (国立公文書館所蔵) 第13巻 (#4024813)で、貞観8年(866) 7月9日には、広野河 (木曽川) の流路を巡って尾張国・美濃国の間で発生した「広野河事件」について報告がある (流路変更の工事を行っていた尾張国を美濃国が襲撃した)。