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「国 (クニ)」とは律令制のもとで定められた地方区分で尾張・備前・土佐・薩摩などのことです。「旧国名」といったほうが通じるかもしれません。地域差はあるようですが、いまでも広域地名や市町村合併の結果として、あるいは商品名やブランド等々で使用されています。上野・遠江・長門などは、略称 (別称) の上州・遠州・長州などのほうが知名度が高いかもしれません。
国 (クニ) は府県が定着する明治末期まで日常的に、また公的にも使用されました。このため、多くの人が認識する国 (クニ) の範囲、いいかえれば国と国の境界である「くにざかい」(国界・国境) はこのころのものです。
けれども国界は、はじめからそのままだったわけではありません。なかには大きな変動を経験したり、長い期間を経て変わってしまったところもあります。そういった変化はそれぞれの地域の「郷土史」のなかでそれぞれに語られることはあっても、全体を俯瞰することはありませんでした。
『国絵図と国界』が目指したのはその国界の変遷を集成することによって、変動の背景を明らかにことにあります。つまり副題に据えた「クニのサカイはなぜ変わったのか」が主要なテーマです。
なお、『国絵図と国界』は、もともと『シモウサへようこそ!』の付録 (コラム) だったものを再構成・追補したものです (履歴を残したい意図があって、更新を停止したものを『シモウサへようこそ!』にも残してあります)。
国絵図と国界: クニのサカイはなぜ変わったのか